モノを愛用するに至る過程を知りたい
お洒落になりたい。お洒落に暮らしたい。
具体的にいうとするならば、
そういった類いの人に憧れる。
私も麻のワンピースを着て、琺瑯のケトルでオーガニックコーヒーを淹れるみたいなやつをしたい。「骨董市でみつけた一点物の食器を大切にしています」とか。
街では、安くて使い捨ての便利な日用雑貨が大量に売られているというのに。
なので私は、ナチュラル生活の指南書を読んだり映画をみたりするのが好きだ。
代表的なやつ:「フランス人は10着しか服をもたない」「かもめ食堂」
その中で出会ったドキュメンタリー映画が「人生フルーツ」だった。
書籍もあるが、私は映画でしか観ていない。お正月の特番でやっていた。まだ名古屋では上映してるところもあるみたいだ。
"愛知県春日井市の高蔵寺ニュータウンの一隅。雑木林に囲まれた一軒の平屋。それは建築家の津端修一さんが、師であるアントニン・レーモンドの自邸に倣って建てた家。四季折々、キッチンガーデンを彩る70種の野菜と50種の果実が、妻・英子さんの手で美味しいごちそうに変わります。刺繍や編み物から機織りまで、何でもこなす英子さん。ふたりは、たがいの名を「さん付け」で呼び合います。長年連れ添った夫婦の暮らしは、細やかな気遣いと工夫に満ちていました。そう、「家は、暮らしの宝石箱でなくてはいけない」とは、モダニズムの巨匠ル・コルビュジエの言葉です。"
(以下ネタバレ注意)
おじいさんおばあさの2人暮らし。土から耕して作った畑と家。何十年も使っている機織り機。「こだわりの暮らし」が溢れている。
映画の中で修一さんは話していた。
「孫がまだ小さい頃、人形の家が欲しいと言った。ぼくは既存のプラスチック製のおもちゃを与えたくなかった。だから木で、孫と一緒に作りました。」(うろ覚え)
木で作られたドールハウスは、とても可愛かった。
私は、そのエピソードが凄くステキだなと思って、恋人に話した。すると恋人が言った。
「プラスチックは何がだめなの?」
私は何も返せなかった。わからなかった。何がだめなのか。愕然とした。わからないのに、わかったふうに、やっぱりプラスチックより木よね、とまで思っていた。
わかったことがある。
こだわりは目に見えない。物のよさは使ってみて初めて分かる。お洒落な暮らしを真似てみても、所詮真似である。
だからこそ、こだわりの生活をしている人は尊敬するなあ。
なぜ修一さんがプラスッチックのおもちゃを与えたくなかったのかは、私にはまだわからないでいる。
ちなみに私の愛用しているものはこれ。
むくみ取りセット一式
左から、ドンキで買ったリファカラットのパチモン、100円のプラスチック製ローラー、かっさ